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送り状とは?|社内SEが整備した“伝票のデジタル化”と現場トラブル回避法

物流メソッド
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はじめに

送り状──それは出荷時に欠かせない“伝票”であり、配送会社との接点でもある重要なドキュメントです。しかし、この「たった1枚の紙」が、現場では大きなトラブルの種になることもあります。紙送り状の貼り間違い、書き間違い、そもそも出力忘れ……。

この記事では、社内SEとして実際に現場の混乱を目の当たりにしながら、「送り状のデジタル化」と「それに伴う業務設計の見直し」に取り組んだ事例をご紹介します。単なるシステム導入ではなく、“どう仕組みに落とし込んだか”が焦点です。

たまのSE
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送り状1枚で、現場が止まることもあるんです…。紙から仕組みに変えるだけで、驚くほどラクになりますよ😊

事例①:手書きの誤記 → システム連携による出力自動化

かつての現場では、送り状を手書きで記入していました。顧客名・住所・電話番号──ミスが起きやすく、書き直しが頻発。とくに繁忙期になると、午前中に発送できるはずの荷物が、送り状の誤記で午後にズレ込むことも。

私は受注データと配送会社の送り状発行ソフト(例:ヤマトB2、佐川e飛伝)をCSV連携させ、出荷一覧からボタン1つで送り状が一括出力される仕組みを導入しました。さらに、ラベル用プリンタを配置し、印刷も秒単位で完了。

結果として、誤記はゼロに近づき、作業者のストレスも大幅軽減。書く時間も省かれたため、出荷準備全体がスピードアップしました。

事例②:伝票貼り間違い → バーコード照合でチェック

「正しい商品に、正しい送り状を貼る」──これは一見当たり前ですが、現場では混乱が起きがち。複数の送り状をまとめて印刷すると、どれがどの荷物か分からなくなり、誤配送や返品につながることもありました。

この課題に対し、商品ラベルと送り状ラベルの双方に同じ注文番号バーコードを印字。出荷時にバーコードスキャナで“商品→送り状”の順に読み取り、照合結果をモニター表示する仕組みにしました。エラーが出れば即座にブザーで警告されるため、貼り間違いは即発見。

「安心して貼れるようになった」「間違えて怒られることが減った」と作業者からも好評で、心理的負担が減る副次的効果もありました。

事例③:送り状再発行の混乱 → 保管とボタンで即再印刷

送り状は1枚限りの重要書類──なのに、「破れた」「汚れた」「間違えて捨てた」などで再発行が必要になることも。旧システムでは、もう一度元データを探して再出力するのに5分以上かかることもありました。

そこで、出荷時に送り状PDFを日別・受注番号別に自動保存する仕組みに変更。画面上に「送り状を再発行」ボタンを設け、対象データが即表示・再印刷できるようにしたところ、再発行までの時間は5分→10秒に。

これにより、現場の混乱は劇的に減り、「印刷が怖くなくなった」という声も出るようになりました。

まとめ:送り状は“紙”から“しくみ”へ

送り状は「たかが1枚」と思われがちですが、実は出荷工程の最後を締めくくる“信用の象徴”です。ここでのミスは、顧客満足や再配送コストなど、直接的なダメージにつながります。

だからこそ、社内SEとしては送り状を「人が書く・貼る」から「システムが支える・防ぐ」ものに変える必要があるのです。手作業からデジタル連携へ。個人判断から仕組みによるミス防止へ。

一度整備してしまえば、作業は早く・静かに・確実に。送り状はトラブルの火種ではなく、「安心して出荷できる」象徴となるのです。

送り状業務の設計において重要なのは、「誰がやっても、間違えにくい状態をつくること」。正しさを人に委ねるのではなく、正しくなるように作業そのものを設計する。その視点が、物流現場の事故率を大きく下げます。

そして、もう1つ大切なのが「再発行」や「確認漏れ」など、例外対応をシステム側で“先回りしておく”こと。日常のミスは避けられない──だからこそ、“ミスしたあと”の流れを整備しておくことで、トラブルは事故に発展しなくなります。

たまのSE
たまのSE

「ミスする人」を責めるんじゃなくて、「ミスしづらい仕組み」に変えていく。それが、SEにできるいちばんの優しさだと思います😊

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