LINE公式アカウントを活用することで、顧客との接点を増やし、マーケティングに活かすことができます。特に、アンケートを活用すれば、ユーザーの興味やニーズを把握し、サービスの改善に役立てることが可能です。本記事では、LIFF(LINE Front-end Framework)を利用して、LINE UIDとアンケートの回答をデータベースに格納する仕組みをご紹介します。

LIFFを使えば、アンケートの回答をデータベースに保存して、ユーザーに合ったサービス改善ができるよ!
使用する環境・技術
本記事では、以下の環境・技術を使用します。
- LINE公式アカウント:顧客とLINE上でコミュニケーションを取るためのアカウント
- LIFF(LINE Front-end Framework):LINEアプリ内でWebアプリを動作させ、ユーザー情報を取得できる仕組み
- JavaScript(jQuery):LIFF APIを使用し、LINEユーザー情報を取得
- HTML + CSS:アンケートフォームの作成
- PHP:データの受け取りと保存処理
- MySQL:データベースにユーザー情報とアンケート回答を保存
LIFFとは?
LIFF(LINE Front-end Framework)は、LINEアプリ内でWebアプリを実行できるプラットフォームです。これにより、LINEログインを使用してユーザー情報(LINE UIDや名前など)を取得し、サービスと連携させることができます。
LIFFの主な機能:
- LINEユーザーの識別情報(UID)やプロフィールを取得
- LINEアプリ上でWebアプリを開き、シームレスに操作可能
- ユーザーの操作に応じてLINEメッセージを送信
活用事例
顧客の趣味嗜好を把握
アンケートの結果を分析することで、顧客の興味・関心を把握し、商品やコンテンツの提供に活かせます。
カスタマーサポートの強化
アンケートの回答内容をもとに、個別対応が必要なユーザーを特定し、適切なサポートを提供できます。
メールマーケティングとの連携
取得した情報をもとに、パーソナライズされたメッセージをLINEで送信し、より効果的なマーケティングを実現できます。
LIFFの設定
LIFF(LINE Front-end Framework)を活用すると、LINEアプリ内でWebアプリを動作させ、ユーザーの情報を取得することができます。まず、LIFFアプリをLINE Developerコンソールで設定し、LIFF IDを取得します。
LINE UIDの取得
以下のJavaScriptコードを使用して、LINE UIDを取得し、フォームに入力します。
<script>
$(document).ready(function(){
const liffId = 'LIFF_ID'; //取得したLIFFのIDを入力します
liff.init({
liffId: liffId,
withLoginOnExternalBrowser: true,
}).then(() => {
}).catch((err) => {
alert("LINEログインエラー\n"+err)
})
liff.ready.then(() => {
liff.getProfile()
.then((profile) => {
$("#lineId").prop("value", profile.userId);
$("#lineNm").prop("value", profile.displayName);
})
.catch((err) => {
alert("プロフィール取得エラー\n"+err);
});
})
});
</script>
アンケートの作成
ユーザーに入力してもらうアンケートのHTMLフォームを作成します。
<form action="submit.php" method="post">
<input type="hidden" id="lineId" name="lineId">
<input type="hidden" id="lineNm" name="lineNm">
<label>氏名:</label>
<input type="text" name="name" required>
<br>
<label>性別:</label>
<select name="gender">
<option value="男性">男性</option>
<option value="女性">女性</option>
<option value="その他">その他</option>
</select>
<br>
<label>居住地:</label>
<input type="text" name="location" required>
<br>
<input type="submit" value="送信">
</form>
データの保存(PHP + MySQL)
ユーザーが入力した情報をデータベースに格納するPHPスクリプトを作成します。
<?php
$host = 'localhost';
$dbname = 'survey_db';
$username = 'root';
$password = '';
try {
$pdo = new PDO("mysql:host=$host;dbname=$dbname;charset=utf8", $username, $password);
$pdo->setAttribute(PDO::ATTR_ERRMODE, PDO::ERRMODE_EXCEPTION);
$stmt = $pdo->prepare("INSERT INTO survey_responses (line_id, line_name, name, gender, location) VALUES (:line_id, :line_name, :name, :gender, :location)");
$stmt->bindParam(':line_id', $_POST['lineId']);
$stmt->bindParam(':line_name', $_POST['lineNm']);
$stmt->bindParam(':name', $_POST['name']);
$stmt->bindParam(':gender', $_POST['gender']);
$stmt->bindParam(':location', $_POST['location']);
$stmt->execute();
echo "データが保存されました。";
} catch (PDOException $e) {
echo "エラー: " . $e->getMessage();
}
?>
LIFFで取得した顧客情報の活用事例:セグメント配信の実践
LIFFを通じて取得したユーザー情報(LINE UID、アンケート回答など)を活用し、LINE公式アカウントのセグメント配信を行うことで、より効果的なマーケティング施策が可能になります。以下に具体的な活用事例を紹介します。
タグを活用したセグメント配信
データベースに保存したアンケートの回答をもとに、ユーザーごとにタグを付与し、LINE公式アカウントの「友だちリスト」でセグメントを作成します。
例:旅行会社のセグメント配信
- タグ:「国内旅行好き」→ 国内旅行の最新情報を配信
- タグ:「海外旅行好き」→ 海外ツアーの特別割引を案内
- タグ:「家族旅行希望」→ ファミリー向けの旅行プランを紹介
実践方法
- データベースでユーザーを分類(アンケート回答ごとにタグを付与)
- LINE公式アカウントの「友だちリスト」機能でセグメントを作成
- 各セグメントに適したメッセージを配信
Messaging APIを使った個別メッセージ配信
特定の条件に該当するユーザーに対し、LINE Messaging APIを使ってパーソナライズされたメッセージを送信できます。
例:ECサイトのリピート促進
- 購買履歴から「最近購入していないユーザー」を抽出
- 該当するユーザーにクーポン付きメッセージを送信
phpコピーする編集する$access_token = 'YOUR_CHANNEL_ACCESS_TOKEN';
$to = 'USER_ID'; // データベースから取得した対象ユーザーのUID
$message = [
'type' => 'text',
'text' => 'お久しぶりです!今なら全商品10%OFFクーポンをプレゼント🎁'
];
$data = [
'to' => $to,
'messages' => [$message]
];
$ch = curl_init('https://api.line.me/v2/bot/message/push');
curl_setopt($ch, CURLOPT_POST, true);
curl_setopt($ch, CURLOPT_CUSTOMREQUEST, 'POST');
curl_setopt($ch, CURLOPT_RETURNTRANSFER, true);
curl_setopt($ch, CURLOPT_POSTFIELDS, json_encode($data));
curl_setopt($ch, CURLOPT_HTTPHEADER, [
'Content-Type: application/json',
'Authorization: Bearer ' . $access_token
]);
$result = curl_exec($ch);
curl_close($ch);
自動応答メッセージの最適化
ユーザーの興味や属性に応じたメッセージを自動的に送信することで、エンゲージメントを向上させます。
例:不動産業界の活用
- 「賃貸希望」ユーザーには、新着物件情報を定期配信
- 「購入希望」ユーザーには、住宅ローンのアドバイスを提供
- 「リフォーム関心」ユーザーには、施工事例を紹介
phpコピーする編集するif ($user_segment == '賃貸希望') {
$message_text = "最新の賃貸物件情報をお届けします!🏠";
} elseif ($user_segment == '購入希望') {
$message_text = "マイホーム購入のポイントを解説します!🔑";
} else {
$message_text = "リフォームの成功事例をご紹介!🔨";
}
$message = [
'type' => 'text',
'text' => $message_text
];
// LINE APIでメッセージを送信
リッチメニューの動的切り替え
ユーザーの属性に応じて、LINE公式アカウントのリッチメニューを変更することで、よりパーソナライズされた体験を提供できます。
例:フィットネスジムの活用
- 初心者向けのメニュー:「ジムの使い方」「トレーニング初心者ガイド」
- 経験者向けのメニュー:「筋トレメニュー」「プロテインの選び方」
まとめ
LIFFで取得した顧客データを活用することで、セグメント配信をはじめとするパーソナライズ施策が可能になります。これにより、開封率やエンゲージメントの向上が期待でき、より効果的なマーケティングを実現できます。
まとめ
LIFFを活用することで、LINE公式アカウント経由で顧客の情報を収集し、マーケティングやサービス向上に活かせます。特に、アンケートの導入は比較的簡単であり、顧客の理解を深めるために非常に有効です。本記事のサンプルコードを活用し、ぜひ自社のLINEアカウントに導入してみてください!

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