QRコードを活用することで、顧客が簡単にシステムへアクセスできる環境を構築できます。無料のQRコード生成ツールを活用し、クーポン配布やアンケート誘導など、さまざまな施策を実現可能です。また、LINEログインと組み合わせることで、個別対応も簡単に行えます。
この記事では、初心者の方でも分かりやすいように、LIFF(LINE Front-end Framework)のscanCodeV2
を使ったQRコード管理の具体的な活用方法を紹介します。
scanCodeV2
を使うと、スマートフォンのカメラでQRコードをスキャンし、その情報を取得できます。この機能を活用することで、お店やイベントなどで便利に使える仕組みを作ることができます。

QRコードを読み取るだけで手間いらず!お店やイベントでも活躍しそう!
使用する環境・技術
📌 使用環境
- LINE公式アカウント(LIFFアプリを登録して利用)
- LIFF(LINE Front-end Framework)(LINEアプリ内で動作するWebアプリ)
- Webブラウザ(スマートフォン)(LINEアプリ上で動作)
🛠 使用技術
- LIFF API(
scanCodeV2
を使用してQRコードを読み取り、情報を取得) - JavaScript(LIFFの初期化やQRコードのスキャン処理)
- PHP(スキャンした情報をサーバーに送信し、データを処理)
- MySQL(ユーザー情報やQRコードの履歴をデータベースに保存)
この環境を利用することで、QRコードをスキャンしてLINEアカウントと連携し、クーポン配布やチェックイン認証、イベント受付などに活用できます。特に scanCodeV2
を使用することで、スマートフォンのカメラを使って簡単にQRコードを読み取ることができ、ユーザーにスムーズな体験を提供できます。
LIFFとは?
LIFF(LINE Front-end Framework)は、LINEアプリ内で動作するWebアプリを開発できるプラットフォームです。LIFFを利用すると、通常のWebアプリにはないLINE独自の機能と連携できるのが特徴です。
LIFFの主な機能のひとつに、LINE UID(ユーザー固有のID)を取得できる という点があります。これにより、ユーザーのLINEアカウントとシステムを連携させることが可能になります。たとえば、ユーザーがログインせずにQRコードをスキャンしても、LINE UIDをもとに個別のユーザーを識別し、適切なデータを提供できます。
また、LIFFでは以下のような操作も行えます。
- LINEログインを通じて認証し、ユーザー情報(UIDやプロフィールなど)を取得
- 取得したUIDをもとに、データベースと連携してユーザーの情報を管理
- サーバーと通信し、特定のユーザー向けに情報を提供
このように、LIFFを利用することで、LINEアカウントとシステムを統合し、シームレスなユーザー体験を実現できます。
QRコードを使った活用事例
会員証・来店チェックイン
QRコードをスキャンすることで、お客様の来店を記録できます。LINE UIDと紐づけて管理すれば、次のようなことが可能です。
活用例
- 来店ごとにポイントを付与し、一定回数の来店で特典を提供する。
- 来店履歴を蓄積し、リピーター向けのキャンペーンを実施する。
- 来店時にLINE公式アカウントでクーポンを配布する。
QRコードをスキャンするだけで自動的に記録されるため、スタッフの負担も減り、スムーズな運用ができます。
クーポン・ポイント管理
お客様にQRコードを提示してもらい、それをスキャンすることでクーポンやポイントを付与できます。
活用例
- 一定の購入金額ごとにQRコードをスキャンし、ポイントを貯める。
- QRコードを読み取ると、割引クーポンを自動発行する。
- 友達紹介キャンペーンとして、紹介者のQRコードをスキャンすると両者に特典を提供する。
LINE UIDと組み合わせることで、不正利用を防ぎつつ、簡単にクーポンやポイントを管理できます。
商品購入履歴の管理
お客様が購入した商品のQRコードをスキャンし、LINE UIDと紐づけて管理することで、購入履歴を記録できます。
活用例
- 過去の購入履歴をもとに、おすすめ商品をLINEで提案する。
- 購入から一定期間後に「追加購入しませんか?」とLINEでリマインドする。
- 会員ページで購入履歴を確認できるようにする。
お客様ごとに適した情報を提供できるので、マーケティングにも活用できます。
予約・受付システム
QRコードをスキャンして受付を行うことで、スムーズなチェックインが可能になります。
活用例
- 美容室や飲食店で、来店時にQRコードをスキャンして受付完了とする。
- クリニックの予約管理に利用し、受付時にスキャンでチェックインする。
- LINEで事前予約したお客様が、当日QRコードを提示してスキャンするだけで受付を完了できる。
事前予約と組み合わせれば、受付の待ち時間を短縮し、お客様の利便性を向上できます。
イベント参加管理
イベントの参加者管理にもQRコードを活用できます。
活用例
- 受付でQRコードをスキャンし、参加者リストを自動作成する。
- イベントごとの参加履歴を管理し、VIP顧客向けの特典を提供する。
- イベント終了後、参加者にアンケートや次回の案内をLINEで送る。
QRコードを使えば、紙のリストを使う必要がなく、受付業務を効率化できます。
アンケート・フィードバック収集
QRコードをスキャンしたお客様に、LINEを通じてアンケートを送ることもできます。
活用例
- 来店直後に「本日のサービスはいかがでしたか?」とアンケートを送る。
- フィードバックを蓄積し、サービス改善に活用する。
- アンケートに回答したお客様にクーポンや特典を提供する。
お客様のリアルな声を収集できるため、サービス向上につなげることができます。
非接触オーダー・決済
QRコードをスキャンすることで、非接触のオーダーや決済が可能になります。
活用例
- 席に設置されたQRコードをスキャンすると、メニューが表示され、注文が可能になる。
- レジでQRコードをスキャンして支払いを完了する。
- オンライン注文と連携し、LINEで支払い履歴や注文履歴を確認できるようにする。
キャッシュレス化が進む中、非接触オーダーは店舗の利便性向上につながります。
スタッフの勤怠管理
従業員の勤怠管理にも、QRコードを活用できます。
活用例
- 出勤時にQRコードをスキャンし、勤務時間を記録する。
- 勤務終了時に再度スキャンし、退勤を記録する。
- 指定の勤務エリア内でのみスキャン可能にし、不正な打刻を防ぐ。
QRコードを活用することで、手間を減らしながら正確な勤怠管理ができます。
レンタル・貸出管理
QRコードを利用して、レンタル品や貸出品の管理を行うことも可能です。
活用例
- レンタル品を貸し出す際にQRコードをスキャンし、誰が借りたかを記録する。
- 返却時にスキャンし、貸出状況を更新する。
- 返却期限が近づいたらLINEでリマインド通知を送る。
紙の管理が不要になり、貸出状況をリアルタイムで把握できます。
まとめ
この記事では、QRコードを活用したお店やイベントでの便利な使い方について紹介しました。QRコードとLINE UIDを組み合わせることで、来店管理やクーポン発行、予約受付などさまざまな業務を効率化できます。
次のステップとして、具体的なシステムの作り方について解説していきます。
無料でQRコードをつくる
まず初めにQRコードを作成するためには、無料のQRコード生成ツールを活用しましょう。以下のツールは、誰でも簡単に利用でき、URLだけでなくテキストや電話番号などもQRコード化できます。
- QRのススメ:商用利用OKで高品質なQRコードを作成可能。
- QRコード作成君:簡単な操作でURLやテキストをQRコード化。
- Unitag QR Code Generator:デザイン性の高いQRコードが作成可能。

🆓 無料ツールで簡単にQRコードが作れるのは嬉しいね!
liff.scanCodeV2を使ったQRコードの実装方法
LINE Front-end Framework(LIFF)のscanCodeV2
を使うと、スマートフォンのカメラでQRコードをスキャンし、その情報を取得できます。この記事では、scanCodeV2
の基本的な実装方法を初心者向けに解説します。
LIFFアプリの準備
LIFFアプリを利用するためには、LINE Developersコンソールでアプリの登録を行う必要があります。
LIFFアプリを作成する手順
- LINE Developersコンソール にログイン
- プロバイダーを作成(または既存のプロバイダーを使用)
- 新しいチャネルを作成(Messaging API)
- LIFFアプリを追加
- LIFFアプリのエンドポイントURLを設定
- LIFFの機能として
scanCodeV2
を有効化 - LIFFのアプリIDを取得
この手順が完了したら、次のステップに進みます。
HTMLとJavaScriptでscanCodeV2
を実装
次に、HTMLとJavaScriptを一気に作成し、scanCodeV2
を実装します。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>QRコード取得</title>
<div id="text"></div>
</head>
<body>
<script src="https://static.line-scdn.net/liff/edge/2/sdk.js"></script>
<script type="text/javascript" src="https://code.jquery.com/jquery-3.1.1.min.js"></script>
<script>
window.onload = function(){
liff.init({
liffId: "LIFF_ID"
})
.then(() => {
//プロフィール取得
liff.getProfile()
.then((profile) => {
//情報格納
var line_uid = profile.userId;
var line_dnm = profile.displayName;
//QRコード読み取り
liff.scanCodeV2().then(result => {
const stringifiedResult = result.value;
$.ajax({
url: "*******.php",
data: JSON.stringify({
"line_uid": line_uid,
"line_dnm": line_dnm,
"stringifiedResult ": stringifiedResult
}),
type: "POST",
})
.then(function(response) {
/*中略*/
location.href = "../***********";
})
.catch(function(error) {
alert("Error:", error);
});
}).catch(err => {
window.alert('エラーが発生しました\nお手数ですが、再度お試しください');
});
})
.catch((err) => {
alert(err)
});
})
.catch((err) => {
window.alert('エラーが発生しました\nお手数ですが、再度お試しください');
});
}
</script>
</body>
</html>
このスクリプトでは、以下の処理を行います。
- LIFFの初期化(
initializeLiff
関数) - QRコードスキャンの実行(
scanQRCode
関数) - スキャン結果をphpファイルに送信
- phpファイルにてサーバーと接続し、LINE IDやQRコードの情報と照合 ※本記事では省略
- 4の照合結果をもとに別のページへ移動

この仕組みを使えば、QRコード認証がスムーズに実装できますね!
LINEログインと連携して個別対応も可能に
さらに、QRコードとLINEログインを組み合わせることで、よりパーソナライズされたサービスが提供可能です。顧客のユニークIDを取得することで、過去の購入履歴や利用履歴に基づいたクーポン配布や情報提供が実現できます。
- 個別クーポン配布:顧客ごとに異なる割引クーポンを発行。
- パーソナライズメッセージ:誕生日や特別な日に合わせたメッセージを配信。
- 行動履歴の活用:過去の利用履歴を元におすすめ商品を提案。

🤝 顧客ごとに合わせたサービスを提供できると、リピーターも増えるね!
まとめ
QRコードを活用することで、オフラインとオンラインをシームレスに繋ぎ、顧客のアクション率を向上させることができます。さらにLINEログインと組み合わせることで、個別対応が可能となり、リピーター獲得にも繋がります。簡単な導入で大きな効果が期待できるので、ぜひ活用してみてください。

このほかにも、LINE公式アカウントを活用した業務自動化や効率的な集客方法に関する記事を公開しています。ぜひチェックして、さらに便利な仕組みを導入してみてください!
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