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【社内SEが解説】PCキッティングとは?セットアップとの違い・48項目チェックリスト

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社内SE
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はじめに

PCキッティング、こんな経験ありませんか?

  • 設定漏れで現場から「〇〇が入ってない」と連絡が来る
  • 毎回やることを思い出しながら作業して時間がかかる
  • 人によって設定内容がバラバラになる
  • 台数が増えると何が終わったかわからなくなる
  • 手順書を作りたいけど、何を書けばいいかわからない

私は社内SEとして10年間で9社を経験し、累計300台以上のPC展開を行ってきました。1台の設定から、複数拠点への一斉展開まで様々なパターンを経験しています。

この記事では、その経験から作り上げた「設定漏れゼロ」の48項目チェックリストと手順書テンプレートを公開します。そのままコピペして使えるので、ぜひ活用してください。

たまのSE
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「渡した瞬間から使える」PCを目指しましょう!現場からの問い合わせが激減しますよ💻

キッティングとは?セットアップとの違い

まず「キッティング」という言葉の意味から確認しましょう。

キッティングの定義

キッティング(kitting)とは、PCやスマートフォンなどのIT機器を、ユーザーがすぐに業務で使える状態に設定する作業のことです。

語源は英語の「kit(一式、セット)」で、必要なものを揃えて準備するという意味があります。企業のIT部門や社内SEが行う重要な業務の一つです。

キッティングとセットアップの違い

「キッティング」と「セットアップ」は混同されがちですが、厳密には範囲が異なります。

キッティングセットアップ
範囲開梱から業務利用可能な状態まで主にOS・ソフトの初期設定
含む作業開梱、OS設定、ソフト導入、周辺機器接続、動作確認、資産登録、梱包OS初期設定、ソフトインストール
目的渡した瞬間から使える状態にするソフトを動作させる
使う場面企業でのPC展開個人・企業どちらも

つまり、キッティングはセットアップを含む、より広い概念です。企業では「セットアップして終わり」ではなく、業務アプリの導入、プリンタ設定、資産管理まで含めて「キッティング」と呼びます。

たまのSE
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私の経験上、「キッティング完了」と言えるのは「ユーザーに渡して質問が来ない状態」です。セットアップだけでは不十分なんですよね🤔

キッティングに必要な知識・スキル

キッティング作業を行うには、幅広いIT知識が求められます。これからキッティングを担当する方、外注先を選定する方向けに、必要なスキルを整理しました。

必須スキル4分野

分野具体的な知識なぜ必要か
ハードウェアPC構成、メーカー別の特徴、周辺機器接続開梱・確認、ドライバ対応に必要
OS・ソフトウェアWindows設定、ライセンス管理、インストール手順OS初期設定、ソフト導入の基本
ネットワークIP設定、プリンタ接続、共有フォルダ、VPN業務環境への接続に必須
セキュリティウイルス対策、暗号化、アカウント管理企業PCとして最低限必要

あると役立つスキル

基本スキルに加えて、以下ができると効率が大きく上がります。

① PowerShell / コマンドプロンプト

不要アプリの一括削除、設定変更の自動化に使います。10台以上の展開では必須レベルです。

② ドキュメント作成能力

チェックリスト、手順書、資産台帳を整備できると、属人化を防ぎ、引き継ぎもスムーズになります。

③ トラブルシューティング

Windows Updateが止まる、ドライバが当たらないなど、想定外の事態に対応する力が求められます。

たまのSE
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最初は「手順通りにやる」だけでOK。経験を積むうちにトラブル対応力がついてきます💪

未経験から始める場合のステップ

キッティング未経験の方は、以下の順で学ぶのがおすすめです。

ステップやること目安期間
1自分のPCでWindows設定を触ってみる1週間
2チェックリストを見ながら1台キッティング2〜3時間
3先輩のキッティング作業を横で見る1〜2回
45台程度を一人で担当する1日
5トラブル対応を経験する随時

この記事のチェックリストと手順書があれば、未経験でも「何をすればいいかわからない」状態にはなりません。まずは1台、実際にやってみることが大切です。

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キッティング作業の全体像

ここからは実際のキッティング作業について解説します。まず全体の流れを把握しましょう。

キッティングの7つのフェーズ

フェーズ作業内容目安時間
① 開梱・確認付属品確認、外観チェック、通電確認5分
② OS初期設定言語・地域設定、アカウント作成、PC名設定10分
③ Windows Update累積更新プログラム適用、再起動20〜60分
④ ドライバ更新メーカーツールまたは手動更新10分
⑤ ソフトウェア導入業務アプリ、セキュリティソフト等15分
⑥ 環境設定ネットワーク、プリンタ、ショートカット等10分
⑦ 最終確認・記録動作確認、資産登録、梱包10分

合計:約80〜120分/台(Windows Updateの状況により変動)

効率化のポイント

300台展開で学んだ効率化のコツは以下の通りです。

① 並列作業

Windows Update中は別のPCの作業を進める。3〜5台を同時進行すると効率的です。

② 待ち時間の活用

インストール待ちの間に資産台帳の入力やラベル作成を行う。

③ 作業場所の整備

電源タップ、LANケーブル、モニター、マウス・キーボードを複数セット用意しておく。

たまのSE
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Windows Updateは本当に時間泥棒💦 その間に別の作業を進めるのが鉄則です!

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【コピペOK】48項目キッティングチェックリスト

以下のチェックリストをそのままコピーして使ってください。Excelやスプレッドシートに貼り付けて、自社用にカスタマイズするのがおすすめです。

開梱・確認(4項目)

□ 外箱・本体の外観確認(破損・傷・凹み)
□ 付属品の確認(ACアダプタ、電源ケーブル、保証書)
□ シリアル番号の記録
□ 通電確認(電源が入るか)

OS初期設定(6項目)

□ 地域・キーボードレイアウト設定(日本/Microsoft IME)
□ ネットワーク接続(有線LAN推奨)
□ ライセンス契約への同意
□ デバイス名(PC名)の設定 → 命名規則:____________
□ ローカルアカウント作成 → ユーザー名:____________ / PW:____________
□ セキュリティの質問設定(3つ)

Windows Update(5項目)

□ Windows Updateを実行
□ オプションの更新プログラムを確認・適用
□ 再起動の実施
□ 再度Windows Updateを実行(残りがないか確認)
□ 最終ビルド番号の確認 → ビルド:____________

ドライバ更新(4項目)

□ デバイスマネージャーで「!」マークがないか確認
□ メーカー製ドライバ更新ツールの実行
  (Dell Command Update / Lenovo Vantage / HP Support Assistant)
□ グラフィック・ネットワークドライバの確認
□ 再起動

セキュリティ設定(5項目)

□ Windows Defenderの有効化確認 または 指定セキュリティソフトのインストール
□ ウイルス定義の更新
□ フルスキャンの実行
□ ファイアウォールの有効化確認
□ BitLocker/デバイス暗号化の設定(必要な場合)

業務ソフトウェア導入(7項目)

□ Microsoft Office インストール・ライセンス認証
□ Webブラウザ(Chrome/Edge)の設定
□ PDF閲覧ソフト(Adobe Reader等)
□ 圧縮解凍ソフト(7-Zip等)
□ 業務システムクライアント → システム名:____________
□ VPNソフト → 製品名:____________
□ コミュニケーションツール(Teams、Zoom等)

ネットワーク・周辺機器設定(6項目)

□ 有線LAN接続確認 / Wi-Fi設定(SSID登録)
□ 固定IPアドレス・プロキシ設定(必要な場合)→ IP:____________
□ プリンタドライバのインストール
□ テスト印刷の実施
□ 共有フォルダへのアクセス確認
□ ネットワークドライブの割り当て

ユーザー環境設定(5項目)

□ デスクトップショートカットの配置
□ タスクバーへのピン留め
□ 既定のブラウザ設定
□ 電源設定(スリープ時間等)
□ 不要なプリインストールアプリの削除

最終確認・記録(6項目)

□ 再起動して正常に起動するか確認
□ 各ソフトウェアの起動確認
□ インターネット接続・プリンタ印刷の最終確認
□ 資産管理番号ラベルの貼付
□ 資産台帳への登録
□ キッティング完了日・担当者の記録
たまのSE
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全部で48項目!これだけ押さえれば設定漏れはほぼゼロにできます✨

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手順書テンプレート

チェックリストだけでなく、具体的な操作手順も記載した手順書があると、誰でも同じ品質でキッティングできます。

PC名の命名規則(例)

【命名規則】
形式:[会社コード]-[拠点]-[種別]-[連番]

例:ABC-HQ-PC-001
・ABC:会社コード(3文字)
・HQ:拠点コード(本社=HQ、大阪=OSK、福岡=FUK)
・PC:種別(PC=デスクトップ/ノート、SV=サーバー)
・001:連番(3桁)

【注意】
・15文字以内に収める
・記号は「-」のみ使用
・大文字統一

ローカルアカウント設定(例)

【管理者アカウント】
ユーザー名:admin
パスワード:(社内規定に従う)
用途:キッティング作業用、トラブル対応用

【ユーザーアカウント】
ユーザー名:user または 使用者名
パスワード:初期パスワード(初回ログイン時に変更を促す)
権限:標準ユーザー(管理者権限なし)

【設定手順】
1. 「設定」→「アカウント」→「他のユーザー」
2. 「アカウントの追加」をクリック
3. 「このユーザーのサインイン情報がありません」を選択
4. 「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」を選択
5. ユーザー名、パスワード、セキュリティの質問を入力

不要アプリ削除リスト(Windows 11)

【削除推奨】※業務で使わない場合
□ Clipchamp
□ Microsoft Solitaire Collection
□ Xbox関連(Xbox、Xbox Game Bar等)
□ Spotify / TikTok / Instagram / Facebook
□ Disney+ / Prime Video

【削除方法】
スタートメニューで該当アプリを右クリック →「アンインストール」

【PowerShellで一括削除】※管理者権限で実行
Get-AppxPackage *SpotifyAB* | Remove-AppxPackage
Get-AppxPackage *Disney* | Remove-AppxPackage
Get-AppxPackage *Xbox* | Remove-AppxPackage

電源設定の推奨値

【デスクトップPC】
・ディスプレイの電源を切る:15分
・スリープ状態にする:30分

【ノートPC(電源接続時)】
・ディスプレイの電源を切る:15分
・スリープ状態にする:30分

【ノートPC(バッテリー駆動時)】
・ディスプレイの電源を切る:5分
・スリープ状態にする:15分

【設定手順】
「設定」→「システム」→「電源」→「画面とスリープ」
たまのSE
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テンプレートを自社用にカスタマイズして、Excelやスプレッドシートで管理するのがおすすめです📝

よくあるトラブルと対処法

300台展開を経験したからこそわかる、よくあるトラブルと対処法をまとめました。

Windows Updateが終わらない

症状:何時間待っても0%から進まない、再起動を繰り返す

対処法:

1. 有線LANで接続する(Wi-Fiより安定)
2. Windows Updateトラブルシューティングを実行
   設定 → システム → トラブルシューティング → その他のトラブルシューティングツール
3. SoftwareDistributionフォルダをリセット(管理者コマンドプロンプト)
   net stop wuauserv
   ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
   net start wuauserv

ドライバが見つからない

症状:デバイスマネージャーに「!」マーク、ネットワークやサウンドが動かない

対処法:

メーカーサポートサイトからドライバをダウンロード
・Dell:https://www.dell.com/support
・Lenovo:https://support.lenovo.com
・HP:https://support.hp.com

シリアル番号または型番で検索 → 別PCでUSBメモリにダウンロードして適用

プリンタに接続できない

症状:ネットワークプリンタが見つからない、印刷できない

対処法:

1. プリンタのIPアドレスを直接指定して追加
   設定 → Bluetoothとデバイス → プリンターとスキャナー → デバイスの追加
   → 「プリンターが一覧にない場合」→ TCP/IPアドレスで追加
2. メーカー製ドライバを使用(Windows標準より安定)

共有フォルダにアクセスできない

症状:「ネットワークパスが見つかりません」「アクセスが拒否されました」

対処法:

1. ネットワーク探索を有効にする
   設定 → ネットワークとインターネット → ネットワークの詳細設定 → 共有の詳細設定
2. 資格情報を登録する
   コントロールパネル → 資格情報マネージャー → Windows資格情報の追加
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Windows 11 24H2からSMB署名が必須になりました。共有フォルダ問題は別記事で詳しく解説しています👇

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大量展開を効率化する方法

10台以上の展開になると、1台ずつ手作業では限界があります。規模に応じた方法を選びましょう。

規模別の推奨方法

台数推奨方法メリットデメリット
1〜10台手作業+チェックリスト柔軟、初期投資不要時間がかかる
10〜50台マスターイメージ(クローニング)品質均一、時短マスター作成の手間
50台以上Windows Autopilotゼロタッチ、遠隔展開可Intune/Azure ADが必要

マスターイメージ作成時の注意

クローニングする場合は、必ずSysprepを実行してから展開してください。

【Sysprep実行手順】
1. マスターPCで全ての設定を完了
2. 管理者コマンドプロンプトで実行:
   C:\Windows\System32\Sysprep\sysprep.exe /oobe /generalize /shutdown
3. シャットダウン後、イメージをキャプチャ → 各PCに展開

【注意】
・Sysprepを実行しないと同じSIDのPCが複数台できてトラブルになります
・Officeのライセンス認証はSysprep前に行わない

PowerShellスクリプト例

繰り返し作業はスクリプト化すると効率的です。

# キッティング用PowerShellスクリプト例(管理者権限で実行)

# 1. PC名の変更
$NewName = Read-Host "新しいPC名を入力"
Rename-Computer -NewName $NewName

# 2. 不要アプリの削除
@("*SpotifyAB*","*Disney*","*TikTok*","*Xbox*") | ForEach-Object {
    Get-AppxPackage $_ | Remove-AppxPackage -ErrorAction SilentlyContinue
}

# 3. 電源設定(スリープ30分)
powercfg /change standby-timeout-ac 30
powercfg /change monitor-timeout-ac 15

Write-Host "基本設定が完了しました。" -ForegroundColor Green
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スクリプトは一度作れば何度でも使えます。10台目からは元が取れますよ💪

まとめ:キッティングは「準備が9割」

PCキッティングで最も重要なのは、作業を始める前の準備です。

【キッティング成功の3原則】

① チェックリストを作る → 設定漏れゼロ、誰がやっても同じ品質
② 手順書を整備する → 属人化防止、引き継ぎもスムーズ
③ 環境を整える → 作業スペース、機材、ソフトウェア準備

この記事の48項目チェックリスト手順書テンプレートを使えば、「設定漏れ」「やり直し」「現場からのクレーム」を大幅に減らせます。

ぜひ自社用にカスタマイズして、効率的なキッティング体制を作ってください!

たまのSE
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「すぐ使えるPC」を渡せると、現場からの信頼度がグッと上がります。地味だけど、社内SEの腕の見せどころですね💻✨

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