はじめに
社内SEの仕事において、トラブルの原因やシステムの状況を利用者に説明する場面は日常茶飯事です。しかし、相手がITに詳しくない場合、専門用語を使っても伝わらないばかりか、逆に不信感や不安を与えてしまうことがあります。
そこで今回は「専門用語を使わずに相手に伝えるコツ」「相手の言葉を活かした説明方法」「図解やスライドで理解を助ける工夫」について、社内SEの視点から具体的に解説します。
専門用語は極力使わない
相手にとっての“日常語”で話す
「ネットワークのルーターが不調でDNSが引けていない」という説明よりも、「インターネットの出入り口が調子悪くて、今ページが開けない状態です」と言った方が伝わります。大事なのは“正確さ”よりも“伝わる言い方”です。
専門用語を使う場合は「たとえ話」や「比喩」も添える
どうしても「サーバー」や「クラウド」などの用語が必要なときは、「サーバーってのは会社のデータを保管してる金庫みたいなものです」といった例えで補足すると、グッと理解度が上がります。
「データベースがトランザクションをロールバックしてます」って説明しても、たいていの人はポカーンとしちゃいますよね……。「さっきの操作が取り消されちゃった状態なんです」って言い換えるだけで、反応が変わるんです！
相手の使う言葉をそのまま使う
「メールが飛ばない」「Wi-Fiが途切れる」など、相手の表現を尊重
技術者としては正確な用語を使いたくなりますが、「それはSMTPの認証エラーです」と言うよりも、「メールが相手に届かなくなってますね。設定を一緒に確認しましょう」と言った方が、安心感があります。
「通じる言葉」を拾うこともスキル
ユーザーが発する「ネットが固まった」「重たい」「動かない」といった言葉に対して、それを否定せず、「いま、パソコンが情報を取りにいくのに時間がかかってるみたいですね」と補足すると、信頼感が得られます。
技術用語でわかりやすく説明するのも大事だけど、結局「相手の言葉で返す」ってめちゃくちゃ大事なんですよね。言葉を合わせるって、気持ちを合わせるってことなのかも。
スライドや図解も有効な手段
「見る」ことで理解が深まる
抽象的な説明が難しいときは、図やスライドでの可視化が効果的です。「ネットワークの経路」を図で見せるだけでも、「なるほど、こっちが止まってたんですね」と納得してもらえることがあります。
言葉だけに頼らない「伝え方」
社内の説明資料でも、1枚の図で伝わるならその方が圧倒的に時短になります。PowerPointでも手書きでも構いません。見る人の立場に立った構成を心がけましょう。
まとめ
社内SEにとって、技術的な正しさと同じくらい「伝え方」は大切なスキルです。専門用語を控え、相手の言葉で話すことで、理解だけでなく信頼関係も築くことができます。社内で信頼される“橋渡し役”としてのSEになるには、「相手の理解をゴールにする」姿勢が必要です。
また、スライドや図解といった視覚的な工夫も、伝わりやすさを大きく高めます。特に、原因が複雑なトラブルや複数の部署に関係する場合は、図で整理して共有することが有効です。
本記事で紹介したポイントを踏まえて、「伝える技術」も少しずつ磨いていきましょう。小さな一言や資料の工夫が、大きな信頼につながります。
「わかりやすさ」は、優しさ。言葉に気をつけるだけで、SEとしての信頼度ってすごく変わるんですよね。私もまだまだ修行中ですけど、一緒にがんばりましょう💻✨
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