Microsoft 365と買い切りOffice、どっちがお得?
「Microsoft 365と買い切り版、会社としてどっちを選ぶべき?」「サブスクは割高に感じるけど、実際どうなの?」
Office製品の選定で悩む社内SE・情シス担当者は多いはずです。結論から言うと、「どちらが得か」は会社の使い方次第です。
この記事では、Microsoft 365と買い切り版Office(Office 2024)を5年間のトータルコストで比較し、中小企業にとって最適な選び方を解説します。
| タイプ | 製品名 | 特徴 |
|---|---|---|
| サブスクリプション | Microsoft 365 | 月額/年額課金、常に最新 |
| 買い切り(個人・小規模) | Office 2024 | 一度購入すれば追加費用なし |
| 買い切り(法人向け) | Office LTSC 2024 | ボリュームライセンス、長期サポート |

「サブスクは高い」という先入観を持っている経営者も多いですが、使い方によってはサブスクの方が安くなることもあります💡
Microsoft 365のプラン一覧(法人向け)
まず、法人向けMicrosoft 365の主要プランを整理します。
中小企業向け(300人以下)
| プラン | 月額(税抜) | 年額換算 | Officeアプリ | 主な機能 |
|---|---|---|---|---|
| Business Basic | 750円 | 9,000円 | Web版のみ | Teams、OneDrive 1TB、SharePoint |
| Business Standard | 1,560円 | 18,720円 | デスクトップ版あり | Basic + Officeアプリ |
| Business Premium | 2,750円 | 33,000円 | デスクトップ版あり | Standard + 高度なセキュリティ |
大企業向け(人数無制限)
| プラン | 月額(税抜) | 年額換算 | Officeアプリ | 主な機能 |
|---|---|---|---|---|
| E3 | 4,500円 | 54,000円 | デスクトップ版あり | 高度な管理・コンプライアンス |
| E5 | 7,130円 | 85,560円 | デスクトップ版あり | E3 + 高度なセキュリティ・分析 |
※価格は2025年1月時点。為替変動により変更される場合があります。

中小企業で最も選ばれているのはBusiness StandardとBusiness Basicです📊
買い切り版Officeの種類と価格
個人・小規模向け:Office 2024
| エディション | 価格(税込) | 含まれるアプリ | インストール台数 |
|---|---|---|---|
| Office Personal 2024 | 約32,000円 | Word、Excel、Outlook | 2台まで |
| Office Home & Business 2024 | 約43,000円 | Word、Excel、Outlook、PowerPoint | 2台まで |
| Office Professional 2024 | 約75,000円 | 上記 + Access、Publisher | 2台まで |
法人向け:Office LTSC 2024
Office LTSC(Long-Term Servicing Channel)は、法人向けのボリュームライセンス版です。
| エディション | 参考価格 | 特徴 |
|---|---|---|
| Office LTSC Standard 2024 | 要見積もり | Word、Excel、PowerPoint、Outlook |
| Office LTSC Professional Plus 2024 | 要見積もり | Standard + Access、Publisher |
※LTSCはボリュームライセンス契約が必要。価格は販売店・契約条件により異なります。
買い切り版のサポート期限
| 製品 | サポート終了日 | 残り期間(2025年1月時点) |
|---|---|---|
| Office 2021 | 2026年10月13日 | 約1年9ヶ月 |
| Office 2024 / LTSC 2024 | 2029年10月9日 | 約4年9ヶ月 |

買い切り版は「5年で終わり」なので、長期的にはサブスクと変わらないという見方もできます🤔
機能比較:Microsoft 365 vs 買い切り版
| 機能 | Microsoft 365 | 買い切り版(Office 2024) |
|---|---|---|
| Word / Excel / PowerPoint | ◯ | ◯ |
| Outlook | ◯ | ◯ |
| Teams | ◯(含む) | ×(別途無料版あり) |
| OneDrive | ◯(1TB) | ×(5GB無料のみ) |
| SharePoint | ◯ | × |
| 機能更新 | ◯(常に最新) | ×(購入時点で固定) |
| Copilot対応 | ◯(追加契約で利用可) | × |
| 複数デバイス | 5台まで | 2台まで |
| ライセンス移行 | ◯(ユーザー単位) | △(PC固定の場合あり) |
最も大きな違い:Teamsとクラウドストレージ
Microsoft 365の最大の価値は、Teams、OneDrive、SharePointが含まれていることです。
これらを別途契約・構築すると、以下のようなコストがかかります。
| サービス | 代替手段 | 概算コスト |
|---|---|---|
| Teams | 無料版Teams、Slack、Zoom | 無料〜月1,000円程度/人 |
| OneDrive 1TB | Google Drive、Dropbox | 月1,000〜2,000円/人 |
| SharePoint | Box、自社サーバー | 月500〜2,000円/人 |

「Officeだけの比較」ではなく「業務環境全体の比較」で考えると、見え方が変わります👀
5年間トータルコスト比較
10人規模の中小企業を例に、5年間の総コストを比較します。
パターン1:Officeアプリだけ使う場合
| 選択肢 | 初期費用 | 年間費用 | 5年間合計 |
|---|---|---|---|
| Office Home & Business 2024 | 43,000円×10人 = 430,000円 | 0円 | 430,000円 |
| Microsoft 365 Business Standard | 0円 | 18,720円×10人 = 187,200円 | 936,000円 |
結論:Officeアプリだけなら買い切りが約50万円安い
パターン2:Teams + クラウドストレージも使う場合
| 選択肢 | 初期費用 | 年間費用 | 5年間合計 |
|---|---|---|---|
| Office 2024 + Google Workspace | 430,000円 | 約100,000円 | 930,000円 |
| Microsoft 365 Business Standard | 0円 | 187,200円 | 936,000円 |
結論:Teams・クラウドストレージも使うならほぼ同額
パターン3:Officeアプリ不要、Teams・OneDriveだけ使う場合
| 選択肢 | 初期費用 | 年間費用 | 5年間合計 |
|---|---|---|---|
| Microsoft 365 Business Basic | 0円 | 9,000円×10人 = 90,000円 | 450,000円 |
結論:デスクトップ版Officeが不要ならBusiness Basicが最安

「全員にデスクトップ版Officeが必要か?」を見直すと、コストが大きく変わります💰
ハイブリッド構成という選択肢
実は、Microsoft 365と買い切り版を組み合わせるという選択肢もあります。
ハイブリッド構成の例
| 対象 | プラン | 理由 |
|---|---|---|
| 経理・総務(3人) | Office 2024 買い切り | Excel中心、Teams不要 |
| 営業・企画(5人) | Microsoft 365 Business Standard | 外出先でもOffice、Teams必須 |
| 現場スタッフ(2人) | Microsoft 365 Business Basic | TeamsとOneDriveだけでOK |
ハイブリッド構成のコスト計算
【10人規模・ハイブリッド構成の5年間コスト】
経理・総務(3人):Office 2024
43,000円 × 3人 = 129,000円(初期のみ)
営業・企画(5人):Business Standard
18,720円 × 5人 × 5年 = 468,000円
現場スタッフ(2人):Business Basic
9,000円 × 2人 × 5年 = 90,000円
合計:687,000円
※全員Business Standardの場合:936,000円
※差額:約25万円のコスト削減

「全員同じプラン」にこだわらず、役割に応じた最適化が効果的です✨
選び方フローチャート
以下の質問に答えて、最適なプランを判断してください。
Q1. TeamsやOneDriveを業務で使っていますか(または使う予定)?
├─ はい → Q2へ
└─ いいえ → Office 2024(買い切り)
Q2. 全員にデスクトップ版Officeが必要ですか?
├─ はい → Microsoft 365 Business Standard
└─ いいえ → Q3へ
Q3. デスクトップ版Officeが必要な人は何割ですか?
├─ 半数以上 → Business Standard(全員)
└─ 一部のみ → ハイブリッド構成を検討
Q4. 今後Copilot(AI機能)を使う予定はありますか?
├─ はい → Microsoft 365(対応プランへ移行しやすい)
└─ いいえ → どちらでも可
結論の目安:
・Teamsなし、Officeだけ → 買い切り
・Teams使う、全員Office → Business Standard
・Teams使う、Officeは一部 → ハイブリッドまたはBusiness Basic中心
買い切り版を選ぶべきケース
| 状況 | 理由 |
|---|---|
| Officeアプリだけ使う | Teams・OneDriveが不要なら買い切りが安い |
| PC入れ替えサイクルが5年以上 | ライセンスを長く使える |
| オフライン環境が多い | クラウドサービスのメリットが薄い |
| 月額課金を避けたい | 経理処理がシンプル |
| 少人数(5人以下) | 管理の手間も少なく済む |
Microsoft 365を選ぶべきケース
| 状況 | 理由 |
|---|---|
| Teamsを使っている | コミュニケーション基盤として統合 |
| OneDrive / SharePointでファイル共有 | 1TB/人のストレージが含まれる |
| リモートワークが多い | どこでも同じ環境で作業可能 |
| PC入れ替えが頻繁 | ライセンス移行が簡単 |
| 最新機能を使いたい | 常にアップデートされる |
| Copilot導入を検討 | 追加契約ですぐに利用可能 |

「すでにTeamsを使っている」なら、ほぼMicrosoft 365一択です📞
稟議書の書き方例文
Officeライセンス選定の稟議を通すための例文です。
件名:Microsoft Officeライセンス選定について(稟議)
1. 背景・目的
現在使用中のOffice 2021のサポートが2026年10月に終了するため、
後継ライセンスの選定が必要となりました。
Microsoft 365(サブスクリプション)と買い切り版Office 2024を比較検討し、
当社に最適なプランを選定します。
2. 比較検討結果
【パターンA:全員買い切り】
・初期費用:430,000円(10人)
・5年間合計:430,000円
・TeamsなしOneDriveなし
【パターンB:全員Microsoft 365 Business Standard】
・年間費用:187,200円(10人)
・5年間合計:936,000円
・Teams、OneDrive 1TB含む
【パターンC:ハイブリッド構成】
・5年間合計:687,000円
・役割に応じた最適化
3. 推奨案
○○を推奨します。
理由:
・(具体的な理由を記載)
4. 予算
・初期費用:○○円
・年間費用:○○円
・5年間合計:○○円
5. スケジュール
・2026年○月:稟議承認
・2026年○月:ライセンス契約
・2026年○月:移行完了
6. 決裁をお願いしたい事項
上記内容での予算確保および契約について、ご承認をお願いいたします。
よくある質問
Q. Microsoft 365と買い切り版を併用できますか?
はい、可能です。同じ会社内でMicrosoft 365ユーザーと買い切り版ユーザーが混在しても問題ありません。ファイルの互換性もあります。
Q. Microsoft 365を解約したらデータはどうなりますか?
解約後、一定期間(通常30〜90日)はデータにアクセス可能です。その後は削除されます。解約前にOneDrive・SharePointのデータをバックアップしてください。
Q. 買い切り版からMicrosoft 365への移行は簡単ですか?
はい、比較的簡単です。ローカルファイルはそのまま使えます。Outlookのメールデータや設定も引き継げます。移行ツールも提供されています。
Q. Business BasicとBusiness Standardの違いは何ですか?
最大の違いはデスクトップ版Officeアプリの有無です。Business BasicはWeb版のみ、Business Standardはデスクトップ版(インストール型)のWord・Excel・PowerPointが使えます。
Q. 個人向けMicrosoft 365を法人で使ってもいいですか?
ライセンス規約上、商用利用には法人向けプラン(Business / Enterprise)が必要です。個人向け(Personal / Family)を法人で使用することは規約違反となります。
まとめ
| 用途 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| Officeアプリだけ | Office 2024(買い切り) | 5年間で最安 |
| Teams・OneDriveも使う | Microsoft 365 | トータルでほぼ同額、利便性高い |
| デスクトップ版不要な人がいる | ハイブリッド構成 | 役割に応じた最適化でコスト削減 |
| AI機能(Copilot)を使いたい | Microsoft 365 | Copilot対応プランへの移行が容易 |
「サブスクは高い」「買い切りが得」という単純な話ではありません。Teams・OneDriveを使うかどうかが最大の判断ポイントです。自社の利用状況を棚卸しして、最適な選択をしてください。

迷ったら「Teamsを使っているか?」だけで判断しても大きく外れません👍


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