はじめに
「倉庫って、荷物を置いてるだけでしょ?社内SEの仕事あるの?」
倉庫業と聞くと、そんなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし実際には、モノを「保管する」だけでなく、「入荷・検品・保管・ピッキング・出荷」という一連の流れをシステムで管理する必要があります。EC市場の拡大で物流センターの重要性は増しており、WMS(倉庫管理システム)を中心としたIT活用が欠かせません。
高校時代からの倉庫アルバイト経験
実は私、高校時代と大学時代に倉庫軽作業のアルバイトをしていました。ピッキング、検品、梱包といった基本作業から、受付業務、さらにはフォークリフトの運転まで経験しました。
当時は「きつい・汚い・危険」のいわゆる3Kを実感する日々でした。夏は蒸し風呂のような暑さ、冬は底冷えする寒さ。特にスーパー向けの出荷は時間との闘いで、「間に合わせろ!」と怒号が飛ぶこともありました。
この経験があったからこそ、社内SEとしてこの業界に関わったとき、現場の大変さを肌で理解できました。システムで省力化できる部分、現場の負担を減らせる部分が見えるのは、実際に作業した経験があるからだと思います。

私がいた会社ではWMSをAccessで内製し、ハンディターミナルもWindows CEでコーディングしました。現場の大変さを知っているからこそ、「どうすれば楽になるか」を考えてシステムを作れたと思います💪
この業界で使う主なシステム
倉庫業では、入荷から出荷までの一連の流れを管理するシステムが必要です。パッケージを導入する会社もありますが、私がいた会社ではWMSを内製していました。
- WMS(倉庫管理システム):入出荷管理、在庫管理、ロケーション管理、ピッキング指示を担う基幹システム。私がいた会社ではAccessで内製
- ハンディターミナル:バーコードスキャンによる検品・入出庫作業に使用。Windows CEでコーディング経験あり
- マテハン機器連携:自動倉庫、コンベア、ソーターなどとの連携
- 荷主との連携システム:EDI、API連携による受注データの自動取込
WMS内製のポイント:
WMSを内製する場合、数量の計算に要注意です。ケース、ピース、バラ、ソートなど、単位の扱いが複雑。また、荷主・メーカーごとに要望が異なるため、WMS構築には先方ごとの調整が必要になります。

OCRなど最新の技術を取り入れるべき業界です。ペーパーレス化も大事ですが、紙の大事さもある。システム先行で考えてしまうのはNGで、なにより現場で考えるのが大事です😊
社内SEの主な仕事内容
倉庫業の社内SEは、現場の作業効率化を支えるのが主な仕事です。
- WMSの運用保守・設定変更
- ハンディターミナルの管理(故障対応、充電台管理)
- バーコード・ラベルプリンタの管理
- 荷主ごとのマスタ設定・運用ルール設定
- 新規荷主導入時のシステム設定
- 倉庫内ネットワーク(無線LAN)の構築・保守
現場との関わり
倉庫業の社内SEは、現場の作業者と直接話す機会が多いです。ピッキング作業の効率化、検品ミスの削減など、現場の課題をシステムで解決することが求められます。

このハンディ、ピッキング始めるまでに5画面も遷移しなきゃいけないんだけど…もっと簡単にならない?

確かにそうですね…実は以前、大手商社が現場を見ずに作ったシステムで同じ問題がありました。現場の声を聞いて改善します!
この業界ならではの課題・大変なこと
システム面の課題
- ミスが許されない:誤出荷は顧客満足度に直結。システムでのチェック機能が重要
- 荷主ごとに要件が違う:同じ倉庫でも荷主によってルールが異なる。マスタ設定が複雑になりがち
- 繁忙期の負荷:お中元・お歳暮・セール時期は出荷量が激増。システムの安定稼働が求められる
現場環境の課題
- 3Kな現場:夏は暑く冬は寒い。PC・機器の故障リスクも高い
- パート・アルバイトが多い:操作が簡単なシステムが求められる。複雑なUIは現場で使われない
- 時間との闘い:特にスーパーへの出荷などは時間厳守。遅れは許されない
個人的に感じた大変さ
私が大変だったのは、現場のパワハラです。残念ながら、パワハラがあり現場を離れた経験があります。倉庫業界は体育会系の文化が残っているところもあり、合う・合わないがはっきりする業界だと感じました。
高校時代のアルバイトでも、怒号が飛び交う現場を経験しました。時間に追われるプレッシャー、ミスへの厳しい指摘…精神的にタフでないと続けるのが難しい環境もあります。

だからこそ、ピッキングなど現場の方の省力化が第一だと思っています。頭でっかちで現場を見ないシステム開発は絶対NG。現場目線で考えることが一番大切だと学びました😊
気を付けるべきポイント
- ハンディターミナルは現場の命綱:予備機を常に確保しておく。故障時にすぐ代替できる体制が重要
- WMSの設定ミスは誤出荷につながる:テストは入念に。特に数量の単位変換は要注意
- 無線LANの電波状況を定期チェック:倉庫内は棚や荷物で電波が遮られやすい
- 現場スタッフが使いやすいUI・操作フローを意識:最小限のタップで操作できる設計を心がける
重要なポイント:大手商社が現場を見ずに作ったハンディターミナルのシステムは最悪でした。ピッキングを開始するのに5画面も遷移しないとダメだったのです。現場を見ないシステム開発がいかに問題かを痛感した経験です。
この業界の社内SEに向いている人
- 現場に足を運んで問題を発見するのが好きな人
- 地道な改善(ミスを減らす、効率を上げる)にやりがいを感じる人
- ハードウェア(ハンディ、プリンタ)の管理も苦にならない人
- 複数の荷主の要件を整理して対応できる人
- 体育会系の文化にも対応できる人

誤出荷ゼロを目指す日々の地道な改善が、顧客満足と会社の信頼につながります。EC市場の拡大とともに、この業界のIT需要は今後も伸び続けるはずです📦
まとめ
倉庫業の社内SEは、物流の「保管」を支える重要な役割です。誤出荷ゼロを目指す日々の地道な改善が、顧客満足と会社の信頼につながります。EC市場の拡大とともに、この業界のIT需要は今後も伸び続けるでしょう。
私自身は、高校・大学時代のアルバイト経験があったからこそ、現場の大変さを理解できました。3Kな環境、時間との闘い、怒号が飛び交う現場、そしてパワハラ…大変なこともありましたが、だからこそ「現場を楽にしたい」という思いでシステムを作ることができました。
システム先行で考えてしまうのはNG。なにより現場で考えるのが大事。それがこの業界で学んだ一番の教訓です。
転職を考えているあなたへ
「現場の雰囲気が合わない」「体育会系の文化についていけない」「もっと落ち着いた環境で働きたい」——そんな悩みを抱えていませんか?
倉庫業の社内SEは、現場との距離が近く、自分の作ったシステムが使われる実感を得やすい環境です。しかし、環境が合わなければ続けるのは難しいもの。WMSの知識やハンディターミナルの開発経験は、他業界でも十分に活かせます。
今の環境に限界を感じているなら、他業界への転職を検討してみてください。あなたの経験を求めている会社は、きっとあります。


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