はじめに
社内SEにとって常につきまとう課題のひとつが「属人化」と「ブラックボックス化」です。特定の担当者しか分からない業務やシステムが増えることで、トラブル対応の遅延や引き継ぎ不能といったリスクが生じます。
本記事では、ブラックボックス化のリスクとそれを防ぐために社内SEが取るべき対策、特にドキュメント整備と業務マニュアルの作成方法について具体的に解説します。
ブラックボックス化のリスクとは
トラブル時の対応が属人化
特定の担当者しか分からない操作や処理が存在すると、その人が休暇中・退職時に問題が発生した際、対応が遅れてしまいます。復旧や調査に時間がかかり、業務全体に支障をきたすこともあります。
引き継ぎ不能による業務停止
システムやツールの設定内容、運用ルールが文書化されていないと、担当者の退職後に再現不能となるリスクがあります。特に長年手を入れていない仕組みでは、何がどう動いているかすら分からなくなることも。
属人化を防ぐためのドキュメント整備
1. ドキュメントの基本構成
ドキュメントは目的別に整理すると見やすくなります。例としては以下のような分類が有効です。
- 業務マニュアル(現場用)
- システム仕様書(SE/ベンダー用)
- 運用手順書・障害対応フロー
- 設定ファイル・スクリプト管理表
2. 情報共有の仕組みづくり
GoogleドライブやNotion、社内Wikiなどの情報共有ツールを活用し、「いつでも・誰でも・最新の情報にアクセスできる」環境を整備しましょう。
業務マニュアルとシステム仕様書の作成方法
1. 業務マニュアルの書き方
業務マニュアルは現場の「誰が見てもわかる」ことを重視し、画面キャプチャやチェックリストを交えて作成します。表現は平易に、主観を避けて書きましょう。
- 目的:その作業で何を達成するのか
- 手順:ステップごとに番号付きで記載
- 注意点:ミスしやすいポイントを明示
2. システム仕様書のポイント
プログラムやシステムの設計・構成要素をまとめ、社内SEやベンダー間で共通理解を持つために必要です。ファイル構成や接続先一覧、動作条件なども丁寧に記載しましょう。
まとめ
属人化・ブラックボックス化は一朝一夕には解消できませんが、ドキュメント整備と情報共有の習慣をつけることが第一歩です。明日すぐに辞めても困らない仕組みづくりを意識しましょう。

ドキュメントってめんどうそう…でも、過去の自分や未来の仲間のために、ちょっとずつ作っておくとホント助かるよ!あと、Notionめっちゃ便利だから試してみてね📒✨
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